〜困ったときのお葬式マニュアル〜
葬儀までの実際

1.臨終

臨終後、どんな手続きが必要ですか?

臨終( 医師による死亡診断書または死体検案書の交付 )

死亡届の提出

届け出はいつまでに?

死亡の事実を知った日から7日以内 ( 但し、国外で死亡した場合は、 3カ月以内 ) に行わなければなりません。

届け出はだれが?

届け出義務のある人は、順に、
(1)同居の親族
(2)その他の同居者
(3)家主、地主または家屋もしくは土地の管理人となっていますが、順にかかわらず、また同居していない親族でも行うことができます。
※死亡届の提出は、届け出人以外でも代行することができますが、届け出人の印鑑を持参する必要があります。

届け出はどこに?

本籍地、居住地以外に死亡した土地の市区町村 (戸籍係)へ届け出ます。
☆死亡地が明らかでないときは、死体が最初に発見された地で。
☆汽車その他の交通機関の中で死亡があったときは、死体をその交通機関から降ろした地で。
☆航海日誌を備えない船舶の中で死亡があったときは、その船舶が最初に入港した地で、死亡の届け出をすることができます。

○区町村にて受理

○死体の火葬・埋葬許可の申請書の提出

○市区町村にて 許可証の発行

○火葬 (または埋葬)
※埋葬(=土葬)または火葬は、死亡後24時間以内はできません。
但し、法定伝染病による死の場合は、24時間以内であっても火葬ができます。

末期の水とは

死の際あるいは死亡直後に死者の口に捧げる水を「末期の水」あるいは「死水」と言います。 方法はさまざまですが、割り箸に脱脂綿を巻き付けたものや、新しい筆に水を含ませて唇を潤します。 臨終に立ち会った人全員が行います。一人一人が故人に別れを告げる大切な儀礼です。 元来は蘇生を願う民俗的儀礼でした。

遺体の清拭とは

病院で亡くなった場合、看護婦が遺体を消毒したり、整えたりしますが、これを「清拭」と言います。女性の場合には、簡単な化粧を施すなどして、 新しい浴衣などに着替えさせます。自宅で死亡した場合も、主治医が死亡判定をした後に看護婦が清拭を行うことがよくあります。

2.葬祭業者への依頼

伝える内容

依頼の最初はしばしば電話で行われ、つぎのような内容を伝えます。
 (1)名前、故人との関係、連絡先の電話番号
 (2)故人の名前と年齢、性別
 (3)亡くなった場所、遺体の現在の安置場所
 (4)現在の遺体安置場所の住所、電話番号
 (5)遺体搬送をするのかどうかの確認
 (6)遺体搬送が必要な場合、搬送先の名前、住所、電話番号
 (7)宗派の確認

3.遺体の引き取り、安置

遺体の搬送は

病院で亡くなった場合は、遺体を自宅などの安置場所に搬送します。 自宅その他への搬送は、遺体搬送を目的とした霊柩自動車(通常バン型) によって行われますが、乗用寝台車による搬送も行われます。 霊柩運送事業の許可を得ていない葬祭業者の車での搬送は違法ですので注意が必要です。

安置する際には

・遺体を傷めないように、冬であれば安置してある部屋の暖房を切ります。
・腐敗が進まないように、敷布団は1枚に、掛け布団も薄いもの1枚にします。
・仏式の場合には、両手を胸で合掌させ、数珠を持たせます。

4.葬儀についての打ち合わせ

まず、喪主の決定から

喪主を誰にするかはしばしば問題になります。 まず、故人が指名した人がいないかを確認します。 もし本人が指名した人がいない場合には、家族で協議することになります。 通常は、世帯主以外が死亡したときには世帯主、世帯主が死亡したときにはその配偶者または子供とするのが一般的です。

葬儀内容の決定の前に

葬儀を考える際に、最も重視すべきことは「故人中心」というこ とです。 遺された家族の考えも重要ですが、遺された家族の間で の意見の相違も少なくありません。 送る者が故人に想いを集中することがよい葬儀を実現するポイントになるのです。 ですから、できるだけ故人が生前言っていたこと、書き遺したことなど、故人の考えを中心に進めたとき、葬儀もうまくいくケースが多いようです。

基本方針の作り方

基本方針は、 遺族があくまで選択・決定する形で行います。業者には、遺族が適切な判断ができるように、できるだけ情報を提供 する責任があります。
(1)宗教
故人の信仰を最優先し、特にない場合には檀那寺に依頼するか、 あるいは特定宗派によらない方式(無宗教)で行うか、または適当な宗派に依頼するかを決めます。

(2)方式
個人葬か社葬・団体葬か、会社・団体や町内会などとの関わりを どうするか、身内だけの密葬にするか、改めて 本葬あるいは偲ぶ会のようなものをするのか、などを決めます。

(3)式場
会葬者の予測人数、葬儀の方式などを考慮して、自宅でするか、 寺院でするか、民間斎場がよいか、火葬場付設の式場がよいか、集会所を利用するかなど検討します。

(4)日程
寺院などの都合、家族・親族への連絡や集合の都合、会社・団体 の関係があればその都合、地域社会での行事の都合、式場の都合、 火葬場の都合などを考慮して決めます。

(5)告知
町内会への連絡、企業・団体への連絡、新聞広告の有無などを確認します。

(6)接待
通夜振る舞い、火葬場での茶菓子、精進落とし、供養品、香典返 し、など参列者・会葬者への接待方法、数量を 確認します。

   (7)設営 祭壇
式場設営などについての希望を確認します。彫刻祭壇、脇 生花、生花祭壇、オリジナル祭壇など基本的な希望を確認します。 また、写真を用いての思い出コーナーのようなものを設営するか、 ビデオ放映するか、なども確認します。

(8)予算
香典を受け取るか、考えている予算の範囲、その予算には寺院関 係費用、接待関係費用も含むかなど確認します。

(9)役割
受付、接待、その他、町内会、企業などの役割を確認します。

(10)その他
遺影写真、紋が必要なときには家紋、礼状の作り方などを確認します。

「もしも」の時にあわてないために、お葬儀に関することはお近くの山口県葬祭業協同組合加盟の葬儀社へお気軽にお問い合わせください。

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