お葬式Q&A

お葬式に関するさまざまなご質問とその回答を、Q&A形式でまとめました。この他にもご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

喪主は原則として跡取り(遺産継承者)または、祭祀継承者がなります。 祭祀継承者とは、故人の遺骨を仏壇やお墓で管理しお祭りする人です。墓は分割できませんので、一人に割り当てられます。古来よりこれを行って来たのは長男でした。ただし現在では、伴侶に当る人がなる場合も増えてきているようです。

人が亡くなられたあとにしなければならないことは、まず死亡診断書をそえて役所に死亡届をします。そこで火葬許可書を受取り、火葬場の予約をします。(火葬は死後24時間経過したあとで行います)そのあと、葬儀式場の手配と祭壇の設置などの準備をします。こうした作業はすべて葬祭業者で代行致します。寺院に読経を依頼する場合には、寺院の都合を聞いて決めます。いずれにいたしましても、どのような葬儀を行うかを専門家と打ち合わせる必要があります。

スピーチは葬儀の弔辞にあたります。 まず、「慎んで_さんの御霊前に申し上げます」 「ここに_さんの御別れ会が行われるにあたり、御霊前に申し上げます」 といった呼びかけの言葉ではじめます。 構成としては
1.故人の死に対する驚きと悲しみ。
2.故人の簡単な経歴と自分との関係。
3.故人の功績や人間的長所を賛える。
4.これまでの友情に感謝。
5.鎮魂の言葉「では、お別れします。安らかに眠ってください。」で結びます。

お盆であるかどうかにかかわらず、葬儀は行うことができます。葬儀は地域によって友引に行わない(火葬場が休みという理由も含め)ということはあります。ただ、お盆は寺院が忙しく都合がつかないということもあり、葬儀がお盆明けになることもないとはいえません。 遺体の保存については、保冷機能をもつ遺体安置施設があります。自宅で安置する場合には、棺の中にドライアイスを入れるなどして保冷しています。

赤ちゃんが死亡した場合でも、死亡届けをしたあと火葬が必要です。妊娠4ヵ月目以降の流産や死産も、死産届けを提出します。 死産届けは死産や流産の日を入れて7日以内に届出人の住所地、または死産があった場所の市区町村に提出します。死胎は死胎埋火葬申請をして、その許可のうえでないと、火(埋)葬できず、葬式もしてあげられません。葬儀の方法は特にきまりはありません。身内だけで静かに送られる方法もあります。

結婚式では遠方からの招待者に交通費を渡すことはありますが、葬儀においてはそのような習慣はききません。しかし、こちらから弔辞などで特に参列をお願いした人に対して用意することは考えられるでしょう。

精進の意味は、潔斎しひたすら宗教的生活の一途に生きることをいいます。それが民間の信者にとっては、肉類を食べない意味へと転化しました。従って忌の間や葬儀のときは精進料理をいただきますが、それがおわると終わった印として肉類を含む料理をとります。これを精進落しといいますが、地域によっては「精進あげ」とよんでいます。葬儀用語は他にも、地域によっていろいろと違った言い方をするものがあります。

天冠(てんかん)といいます。中国の習慣からきています。 中国では人前に出るときは冠をつけないと失礼とされ、冠を付けると言う説があります。またこの天冠はかつて日本では子供がつけた習慣があり、死者が再びこどもに帰るという儀礼説もあります。

六文銭は、死者が三途の川をわたるときの渡し賃であったり、死後六道輪廻するときに、それぞれの世界に入るときに費用であるという説明がされています。 これは古代中国にもあった慣習です。江戸時代には実際に六文銭を入れたようですが、現在は模造の六文銭を使用しています。

死者がまた戻ってこないように、違う道をとってわからないようにする、という迷信が伝統として伝わっているのが理由です。これは野辺送りの時からの習慣です。

「友引」「大安」というのは六曜によるもので、室町時代に日本に伝わったものです。先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の順に繰りかえすもので、日の吉凶をあらわしています。 「友引」は、この日に葬儀すると、それに友が曳かれる(一緒に誰かが死ぬ)というイメージから嫌われて、その日に葬儀をしないようになりました。ただし一部の地域では友引人形を入れて、身代わりに立てて葬儀を行います。 また浄土真宗の強いところでは、「友引」は迷信であるとして反対し、この日でも葬儀を行うところがあります。ただし、火葬場も休みが必要ですので、皆さんが嫌っているこの日をお休みにしているところが多いようです。

日本では死を汚れとする考えがあり、家を建てるときには人柱が必要といわれたり、縁起をかつぐことがありますので、そのように思われることもわかります。 葬儀が行われる地域でそのような慣習があるならばそれに従うことはおかしくありませんが、葬儀は故人との最後の別れの場となります。 そこで、本人が気になさらないならば出席されることをおすすめします。

死を汚れとする考え方は各地にありますが、そのような事例は聞いたことがありません。もし欠席されるのであれば、弔電をおくったりお悔やみの手紙を出すということが考えられます。また、葬儀後に先方にお香典をもってお悔やみに行くという方法もあります。

妊娠中に葬儀に出ないほうがよいというのは、昔、死者が胎児に影響を与えるのではないかと考えられたからです。それが言い伝えとして残っているのでしょう。(出てはいけないという決まりはありません) そこで妊婦が葬儀に出るときは、おなかに鏡を入れればよいといわれています。 鏡は魔よけの効果があると伝えられ、棺のなかに入れたり、墓地に鏡をかけたりしたと言われています。 そこで死者の霊が胎児に入らないようにする処置として、鏡を外側に向けておきます。迷信ですので、気にされるかどうかが一番の問題です。

礼状などの文面は、昔は墨文字で書いたものです。日本の古典的文面では句読点を用いず、そのしきたりが今に残っているものと思います。従って文章的には句読点があったほうが読みやすいことから、これからは見直されるものと考えられます。

お悔やみの花ということですと、白を基調としたものが多いでしょう。 葬儀では刺のある花や派手な色のものは避ける傾向があります。 花店でお悔やみの花であると伝えれば、そのように用意してくれます。 ただ、故人の好みや希望の花であれば上記にあてはまらなくても、お悔やみの意味としてはよいことだと思います。

喪中のお祝い事や神事は避けることをお勧めしますが、四十九日の忌明けを一つの区切りとすることもできます。重要なのは、相手の方が気になさるかどうかです。入籍を行うだけであれば問題ありません。 もし、お祝いの席を設けるならば、相手の親類の方のことも考え、四十九日以降にすることをお勧めします。

忌服期間は、官公庁服務規定によりますと、配偶者10日、父母7日、子5日、祖父母3日、兄弟姉妹3日孫1日、伯父伯母1日、配偶者の父母3日、配偶者の祖父母1日となっており、民間会社はこれを参考にしているのではないでしょうか。

喪中のときに、葬儀に参列することはかまいません。 ただし、以上の習慣が残されている地域であれば、そのしきたりを考慮して遠慮することも考えられます。そういう意味では、葬儀を主宰する喪主にご相談されるのが確かでしょう。

七五三には神社へ行かれることと思います。神社へ問い合わせましたところ、四十九日がすむまでは七五三は行えないということです。

「喪の期間は、明治時代に作られた忌服期間が基準となり、両親が死んだときで1年、夫1年、妻3カ月、子供・兄弟は3カ月、祖父母は5カ月となっています。 しかし、これは儒教の思想をもとにしており、現代においてふさわしいとは言えなくなっています。また、年賀欠礼に関していうと、現在では不幸があった翌年は欠礼するのが一般的です。

まず、先方がどのように考えているかを優先する必要があります。次に忌明けを一つのくぎりとし、お話を進めるという方法があります。また、神前結婚の場合には、喪中であればやしろに入る前に神官にお祓いをしてもらって結婚式を行っているそうです。 両家が納得できる方法であれば、しきたりに縛られる必要はないでしょう。

お節料理は、節目に食べる料理の一つです。 お正月の料理ですので、それぞれに縁起があるなどおめでたい意味合いが多く含まれています。また、女性が正月の間台所に立たなくてよいように作っておくともいいますので、それほど厳密にお考えになる必要はないかと思います。喪中ということから、紅白のかまぼこや頭つきの海老といったおめでたい意味合いの強いものを避けられる程度でよろしいかと存じます。

妊正月の神社の参拝や、玄関のしめ縄、お神棚のお正月飾りはいたしません。50日の喪があけたら、通常のお供えをします。

仏壇の安置場所についてはさまざまな言い伝えがありますが、現在の住宅事情や生活習慣に合わせて考えるとよいでしょう。神棚と仏壇は向かい合わないのがよいとされています。また、あまり高いところに安置すると、日々の供養に不便なので、人が座った姿勢からご本尊を拝める位置が最適です。 そして、落ち着いた場所に安置します。一戸建ての場合は、客間や居間などが適しています。マンションなどでは直射日光を避け、風通しのよい場所を選びます。仏壇の安置方法ですが、拝む人が北を向く南面北座説、本山を向く本山中心説、西を向く西方浄土説があります。

血縁関係がなくても、お世話になった方であれば、お香典を出すことがあると思います。このように、香典を出すかどうかは、喪家とあなたやあなたの家のお付き合いの程度で決めるのがよいでしょう。お香典を出すかどうかは、出す人の本人の意思で決めることですので、とくに決まりはありません。

香典金額としましては、5,000から10,000円が相場です。香典はご主人が持参されるだけで結構です。

旧三和銀行調べ「金銭からみたおつきあい調査」によりますと、取引先関係への香典は1万円が最多回答額となっております。これを基準にすれば、1万円包まれればよいでしょう。

再度のお香典は必要ありません。通常は受付で記帳する際に、お香典を出しますが出さなくともお香典について尋ねられることはありません。 通夜に香典を持参したり、団体で香典を出したりすることは多くの方がされています。参列と香典は一致しないことはよくあることです。

香典額は一般に一家の代表がその人の名前で出すのが普通です。 従いまして、2人で出席されましても10,000円でよいでしょう。 ただし忌明け法事などの場合には、精進料理(2人分)や引き物(一家分)のことを考えてご仏前として20,000円出すこともあります。

「祖父と同居の家族ならば香典はいりません。しかし、別居していて生計を別にされているならば、それぞれ香典を用意します。

お金を袋から出したときに金額が見えるようにします。(顔が下)それはお金の管理がしやすいからです。 葬儀では通常とは逆のことをする慣習があることから、地域によってはお礼を裏向きにするなどということもあります。裏向きにしなくても失礼ということはありません。

お香典の目安としては、親類への香典は1万円、知人への香典は5000円程度です。親類と同様に考えて1万円包まれればよいでしょう。

香典は個人の意志で出すものですので、強制はできません。出す場合の金額の目安としては、ある統計によりますと勤務先社員の家族の方がなくなられた場合の香典金額は5000円が最多回答で、関西では3000円が最多回答です。

香典は個人の意志で出すものですので、強制はできません。出す場合には、個人か連名という方法があります。個人で出す場合には、勤務先の家族が亡くなられた場合では5000円が多いようです。なお香典は喪主の方に送ります。

ご霊前は亡くなられた人の御霊の御前にという意味であり、ご仏前は成仏した仏様の御前という意味になります。 浄土真宗では信者は死とともに浄土へ生まれ変わるという教えから葬儀でも「御仏前」を用いるようです。また、仏式であればこのほかに「御香典」という表書きがあります。これは宗旨に関係なく使えます。

生前葬の場合、主催者の考え方もさまざまです。案内状に、生前葬儀の理由や会費の有無、服装などが明記されているとよいのですが、喪服でなくとも、地味な服装であればよいでしょう。なお生前葬の主旨によっては、会費であったり香典であったりしているようです。表書きは「御花料」「御香典」がよいでしょう。

連名で香典を出される場合、3名程度まででしたら、それぞれの名前を表面に書きます。住所までは書き切れませんので、中袋に金額と3名の名前と住所を明記します。4名以上の場合、表には代表者の名前を記し、外一同とします。そして中袋に全員の氏名と住所を明記します。

香典袋は、最近では市販のものが多くなりました。表の水引の上には「御香典」「御霊前」などの表書きがされていると思いますので、水引きの下にあなたの氏名を書きます。 裏面には左端に金額を記入します。中袋には裏面に住所、氏名、金額を記入する欄がありますので、住所も忘れなく記入します。

キリスト教では「御花料」という表書きがあります。 水引きは白黒か双銀、双白で、結び切りかあわじ結びのものを用います。はすの模様入りの袋は避けましょう。

弔電は面識がなくとも、喪主に対して出すことが一般的です。

弔電の奉読は普通、式場で行われますので、届け先は葬儀場です。配達時期は指定できますので、早めに手配しておきましょう。

昔は死の原因は霊的なものと考えられ、そうしたものを払うためには、生命力のある塩などが用いられていました。鰹節は神道の影響と考えられます。 茨城県のほかに、栃木県でも同じような風習があるようです。 お清めの方法としては、塩を身にふり、削り節(鰹節)と酒を口にふくみます。

お歳暮はお世話になったお礼とご挨拶ですので、喪とは関係ありません。例年通り行ってかまいません。

香お香典のお返しは、忌明け法要を執り行った挨拶状とともにお送りします。 なお、忌明け法要は、35日と49日のところがあり、最近では35日のところが増えています。

亡くなられた日にちによっては年内に四十九日法要を行うことは難しいため、年明けに行うことは自然なことでしょう。 忌を翌年まで持ち越すと、翌々年の新年のお祝いに差し支えるのではないかと心配され、そのようにおっしゃったのかもしれません。 年賀欠礼やお正月のお祝いなどは、来年だけ控えられればけっこうです。

死者の追善の法要ですので、大安などの縁起を気にされる必要はありません。

亡くなられた場所によって手順が違います。
【ご自宅で亡くなられた場合】
 1.医者を呼び、状況を確認してもらう。
 2.死亡診断書を受け取る。
 3.葬儀社へ連絡し、湯灌(ご遺体を清める)などを行う。
【病院で亡くなられた場合】
 1.医者から死亡確認を受ける。
 2.医者から死亡診断書を受け取る。
 3.ご遺体を自宅へ移送する。
【事故で亡くなられた場合】
 1.警察の指示を受けるまで、ご遺体を動かさないようにする。
 2.警察の検死を受け、死体検案書(死亡診断書)を受け取る。
 3.許可が下りれば、ご遺体を自宅へ移送する。

ご遺体は納棺までのあいだ、次のような手順で安置します。
 1.清潔な布団を用意します。シーツはなるべく白にします。
 2.北枕にして、布団に寝かせます。
 3.衣服を整え、身繕いや死化粧を行います。
 4.掛け布団天地を逆さまにし、裾の方を頭に向けて掛けます。顔には白い布を掛けます。
 5.両手を胸の上で合掌させ、その上に数珠を掛けます。
 6.胸のあたりの掛け布団の上や枕元に、守り刀を置きます。
 7.枕飾りを行います。
 8.僧侶に枕経を上げていただきます。
 9.納棺を行います。

まず、第一に別居の家族や親戚に連絡し、次に僧侶、葬儀社、故人の勤務先などに連絡します。故人と特に関係の深かった人以外には、お葬式の日取りが決まってから連絡した方がよいでしょう。

まず、お宅のご住所と電話番号、そして、どなたがいつどこで亡くなられたかをお知らせ下さい。もし、ご自宅以外で亡くなられた場合には、ご遺体をご自宅へ移送する必要があるかどうかも合わせてお知らせ下さい。

ご近所への迷惑を考え、お葬式会場の設営等にはなるべく夜間を避けるスケジュールになっています。また、生花や供物、食事等は深夜にはお届けできませんので、あらかじめご了承下さい。

最低条件としては、まず、祭壇を設置する部屋が用意でき、弔問客が支障無く出入りできることがあげられます。また、大勢の弔問客が予想される場合には、僧侶の休憩室や待合室等が確保でき、台所や受付、駐車場、見送り等のスペースに余裕があることが条件になってきます。

ご自宅以外でお葬式をされる場合には、病院から直接ご遺体を葬儀会場へ移送してもかまいませんが、故人を自宅へ帰らせてあげるという意味から、いったん自宅へ移送し、身繕いや死化粧等を済ませ、枕経を上げてから棺に納め、あらためて葬儀会場へ移送することもあります。

葬儀社へご連絡いただければ直ちにお伺いし、お通夜に間に合うように、額入りの遺影をご用意させていただきます。

大勢が一緒に写った記念写真の一部からでも大きくできますし、カラー写真から白黒にする事も可能です。プロカメラマンが撮影した写真があれば、写りもよく最適です。

ピントがはっきりしていることと、故人の人柄が偲ばれるような生き生きとした表情の写真をお選び下さい。

背景を消したり、普段着のままでも礼服を着たように修正できますから、服装や背景を気にすることなく、表情の良い写真をお選び下さい。

遺影は額入りにして喪家にお返ししますので、喪明けまで後飾りの祭壇に遺骨と一緒に安置したり、故人を偲ぶために部屋に飾るなど、後々までそのまま使用する場合が多いようです。長期間に渡って多くの人の目に触れることになりますので、良い写真を用意しておきたいものです。

お通夜の席では、正式な喪服でなくても構いませんが、少なくとも男性は黒のスーツ、女性は黒のワンピース程度は用意したいものです。ただし、男性のモーニングは昼間の礼服なので、お通夜の席では着用しないようにしましょう。

遺族や近親者、親友、世話役、葬儀委員長などは、正式な喪服を着るのが一般的のようです。正式の喪服とは、通常、男性はモーニング、女性は和装ですが、和装が無理な場合には夏なら長袖で、スカートがひざ下丈の光沢のない黒のワンピースということになっています。子供の場合は、制服が一番ですが、なければ黒っぽい服装にします。

お通夜には、習わしとして、故人と関係の深い方が参列されますが、都合でお葬式に参加できない方が、お通夜に弔問に来られる場合があります。一般的には、お葬式のほうが時間的に余裕があるため遠方からの弔問客が増え、お通夜よりも多くなるはずです。

おおよその人数は、故人、喪主、遺族の親戚関係と、友人や仕事関係、近所の方々などを考え合わせれば大体の見当が付くものです。また、故人宛の年賀状の枚数を参考にしてみるのもいいでしょう。なお、夫婦や家族ぐるみの弔問も考えられますので、多少の余裕を持たせておいたほうがいいかもしれません。

あらゆる宗教に共通する表書きは、「御霊前」です。表書きに筆を利用する場合は、なるべく薄墨で、名前はフルネームで書き、裏側には金額や住所を書いておくとよいでしょう。

地域の慣習やその規模によって多少変化しますが、おおむね次のように進行していきます。
【1】お通夜
 1.弔問の受付を行う。
 2.喪主、遺族、参列者着席し、僧侶が読経、焼香を行う。
 3.参列者が焼香を行う。
 4.喪主が挨拶を述べる。
 5.お通夜ぶるまいとして、酒食の接待を行う場合もあります。
 6.祭壇の線香やローソクを絶やさないように親近者でお守りする場合もあります。
【2】お葬式
 1.弔問の受付を行う。
 2.喪主、遺族、参列者着席する。
 3.僧侶が読経を行う。
 4.弔辞、弔電を披露する。
 5.僧侶、喪主、遺族の順で焼香を行う。
 6.参列者が焼香を行う。
 7.故人と最後のお別れをする。
 8.出棺前に、喪主または親戚代表が挨拶を述べる。
 9.火葬場へ向かう。
【3】火葬場
 1.棺をかまに入れて火葬する。
 2.親近者にて、御骨を拾い骨壷に入れる。
 3.家に帰る。
【4】精進落とし(初七日法要)
精進落としは、死亡日から7日目に行うのが正式ですが、お葬式当日に御骨が帰 ってきてから行うことが多くなりました。
 1.精進落としの宴を開く。
 2.喪主がお礼の挨拶を述べ、お開きにする。

ご遺体の枕元に白布を敷いた小机を置いて枕飾りをしますが、そこに供え物として、生前愛用していた茶碗に山盛りのご飯に箸を立てたものを供える習慣があります。これを”一膳飯”、”枕飯”といいます。これらを死後、すぐに供えなければならないといわれるのは、食べ物の魅力で死者を生き返らせたいという願いが込められています。また、死者は息を引きとるとすぐに善光寺参りに行くという俗説から、その為のお弁当として供えるという解釈も出てきました。 ご飯に箸を立てるのは、死者のためだけのご飯であり、残された者たちは食べないという意味もこめられているようです。これらは浄土真宗系ではご遺体に供えるものではなく不要とされています。

キリスト教式の葬儀では、カトリックとプロテスタントの二つの宗派によって儀式の内容やしきたりに多少の違いがあります。
【カトリック】
 1.終油の秘跡
   神父が病人の額に聖油を塗り、神の恵みを祈ります。
 2.納棺
   遺体に十字架かロザリオを持たせます。
 3.通夜の集い
  聖歌合唱、聖歌朗読、神父の説教、献花が行われ、献花の代わりに聖水を棺にかける撒水を行うところもあります。
 4.ミサ
   神父が献香をし、会葬者とともに祈り、聖書朗読、説教、聖体拝領、拝領祈願をします。
  ミサが終わると神父が故人の略歴を紹介し、棺に聖水を注ぎ香をたいて故人の罪を清め、退場します。
 5.告別式
  弔辞拝受、弔電紹介、献花などを行い、喪主が挨拶します。
 6.火葬
 7.骨上げ

【プロテスタント】
 1.聖餐式(せいざんしき)
  牧師が病人にパンとぶどう酒を与え、天国へ召されるよう祈ります。
 2.納棺
  手に十字架を持たせます。
 3.前夜祭
  賛美歌の合唱、聖書朗読、牧師の説教、献花が行われます。
 4.葬儀
  牧師による聖書朗読、説教、祈りの言葉、故人の略歴を紹介、賛美歌合唱が行われます。
 5.告別式
  カトリックと同様
 6.火葬
 7.骨上げ

お葬式のお経料は、宗旨宗派や寺院などによって違いますから、率直に僧侶にお尋ねするのがいいでしょう。

戒名には「信士」「居士」「院居士」というような格付けがあり、この順序に沿って費用が高くなっています。戒名料の金額は、寺院や地域によってかなり幅があるようですし、支払方法もお経料と戒名料が別途になる場合もありますし、お経料に戒名料が含まれる場合もあります。

お経料は「御布施」、戒名料は「戒名料」と表書きした弔事用の袋に包み、別々にお渡ししますが、お経料と戒名料が一緒の場合は「御布施」と書きます。地域によっては枕勤めやお通夜のお経料もそれぞれ別途に「御経料」または「御布施」として包む場合もあります。

僧侶に食事を出さない場合には「御膳料」を、交通費が必要と思われる場合には「御車料」を、それに相当する金額を目安にして、別途に包むようにするとよいでしょう。また、お葬式の会場に寺院をお借りした場合には、その費用を「御席料」としてお支払いします。

金銭面で失礼しないためにも、遠慮なくお聞きした方がいいでしょう。「志で結構です」と言われた場合には、習わしを知っている方に教えていただくとよいでしょう。

日本に仏教が伝来し、白凰時代(645~710年)に天武天皇がさかんに奨励する中で、貴族が競って持仏堂を建てるようになりました。 この仏堂が仏壇の原型といわれ、それが家の中に入って、現在の仏壇の歴史を作ってきました。 最も古い原型は、法隆寺の現存する玉虫厨子といわれ鎌倉時代から普及しはじめ、一般大衆に広まっていったのは、江戸時代からです。仏壇は、自分の家の宗派の本尊とご先祖をまつる場所ですが、大きさにかかわらず、仏壇は、仏教で説く世界の姿をかたどっています。仏壇にはかならず、一段高くなった須弥壇と呼ばれる本尊を安置する壇があり、須弥壇とは、仏教の中心にそびえ立つ須弥山をたとえたものです。仏壇は家の中にむかえた仏堂、すなわちお寺と同じなのです。 仏壇を安置する部屋や場所、方向については、特に決まりはありませんが、やはり家族の精神的支柱ですから家の中心となる所に安置するのがよいでしょう。 湿気の多い場所、直接日の当たる場所などはさけたいものです。

要は折に触れ、故人を偲び供養するもので、亡くなった日を含めて7日ごとに行います。仏教の教えでは故人の審判が閻魔の庁で7日ごとにあり、その日に合わせて故人の罪が軽くなるように法要を営むわけです。
【仏式の法要】
・初七日(しょなのか)死後7日目 近親者、知人を招き供養
・二七日(ふたなのか)死後14日目 遺族だけで供養
・三七日(みなのか)死後21日目
・四七日 死後28日目
・五十七日 死後35日近親者、知人を招き、忌明けの供養。納骨も
・七十七日 死後49日満中陰
・新 盆 月13日~15日 この1年間に死亡した仏を供養する
・百か日 死後100日目近親者、知人を招き供養
・一周忌 死後満1年 近親者、知人を招き、寺、自宅などで供養。その後故人を偲び会食
・三回忌 死後満2年
・七回忌 以後は死亡した年も入れて数える。しだいに招く人をしぼってい
・十三回忌
・十七回忌
・二十三回忌
・二十七回忌
・三十三回忌 一般にここで弔い上げすることも多い
・三十七回忌
・五十回忌 一般にはここで弔い上げする
・百回忌 50年ごとに行う場合もある

ご遺体を火葬したあとの拾骨を”お骨上げ”、”収骨”とも言います。ご遺族による拾骨は日本独特の儀礼といわれています。 拾骨は二人で一組になってご遺骨を拾います。昔は一人が箸で持ったご遺骨を順に次の人に渡していく形だったようですが。二人でするようになったのは故人の霊が一人の人にとりつくのを恐れるということと、故人の死を共に悲しむためだといわれています。 血のつながりの深い人から順に箸でご遺骨を骨壷に移すとされています。ご遺骨を骨壷に移す時に二人で一つの骨をはさむ、これを”橋渡し”といいます。”橋渡し”は箸と橋の音が共通のところから故人をこの世からあの世へと三途の川を渡してあげるという思いからきていると言われています。皆で送ってあげようという気持ちの現れでしょう。

ご遺体の枕元、あるいはご遺体の上に小刀かかみそり、はさみなどの刃物を置く習慣があります。”守り刀”といいます。死者が武士の場合に枕元に刀を置いた名残であるとか、魔除けや死霊に対する鎮魂のため、死者の魂が持ち去られることを防ぐため、死霊を封じ込めるため、などの様々な言い伝えがあります。(葬儀習慣のひとつで浄土真宗系では使いません。)